第32話:信用取引はもうやらない ― ありのままの現実

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FXと株

「株は信用取引でこそ効率よく増やせる」
そう信じて、僕はここまでやってきた。信用取引は現物取引の3倍の資金で売買できる。少しの値動きでも利益額が大きくなる。その誘惑は、株をやっている人なら一度は惹かれるはずだ。
しかし、今回の経験で僕は思い知った。「信用取引は、僕の頭ではついていけない」という現実を。


■ 信用取引の魅力と落とし穴

最初はワクワクしていた。
小さな資金で大きな取引ができることは、まるでレースカーに乗ったようなスピード感があった。1ティック上がるだけで現物の何倍もの利益が出る。
だが、その裏で同じ倍率で損失も膨らむ。頭ではわかっていたが、実際に数字が減るスピードを目の当たりにすると、心の準備なんてすぐに吹き飛んだ。

信用取引は、ただの取引手段ではない。
それは、**「時間」と「精神」を一気に削る加速装置」**だ。板を見ていない時間が怖くなる。少し離席して戻ったら、予想と逆方向に走っていることも珍しくない。
気づけば、スマホやPCを手放せない生活。常に呼吸が浅くなり、心拍数が上がる。


■ 板の動きが理解できない

僕が信用取引をやめる理由のひとつは「板」の意味がわからないからだ。
もちろん基本的な見方は知っている。買い板・売り板、成行・指値、気配値…用語は覚えた。
だが、現実の動きは教科書通りではない。

静かだった板が、突然「走り出す」。
一瞬で注文が消えたり、逆に一気に厚くなったり。予兆もなく流れが変わる。何度もその波に巻き込まれ、含み益が一瞬で含み損に変わる光景を見た。
これは、僕が「板読み」の本質をまだ理解できていない証拠だ。経験者は、その一瞬の変化から市場心理を読み取り、先回りして行動できるのだろう。だが、僕にはそれができなかった。


■ 精神的な疲労の蓄積

信用取引をしていると、数字の上下が日常生活にまで影響してくる。
朝起きてすぐに株価を確認し、昼休みにまた確認、夜もチャートを眺める。就寝前まで値動きのことが頭から離れない。
少しのマイナスで気分が沈み、少しのプラスで舞い上がる。感情がジェットコースターのように上下する。

ある日、取引中にふと気づいた。
「これは投資ではなく、ギャンブルのような精神状態になっている」と。
冷静な判断よりも、損失を取り返したい気持ちが先行し、結果的に無理なエントリーを繰り返す。それはもう危険信号だった。


■ 「怖い」という感情の正体

僕が「信用取引は怖い」と思うのは、負ける可能性があるからだけではない。
本当の恐怖は、**「自分の制御が効かなくなる瞬間がある」**ことだ。
理性では「ここでやめておこう」と判断しても、板が急に動くと、つい飛び乗ってしまう。冷静さが一瞬で吹き飛び、ルールを破ってしまう。
この自己コントロールの難しさこそが、信用取引の怖さだと痛感した。


■ 現物一本に絞る決意

だから、僕は決めた。
信用取引はしない。現物一本で行く。
現物なら、最悪の場合でも株がゼロになるだけで借金はない。値動きのスピードも信用ほど速くないから、落ち着いて判断できる。
これは、僕の性格や判断力、精神状態を考えた上での結論だ。

僕は勝負師ではない。
むしろ、コツコツ積み上げるタイプだ。
短期間で資金を倍にするよりも、時間をかけて資産を増やすほうが、僕には合っている。


■ 負けを認める勇気

信用取引をやめることは、逃げではない。
むしろ、今の自分を冷静に分析し、合わないものを切り捨てる勇気だと思っている。
世の中には信用取引で成功する人もいるし、その技術を磨くのも立派な選択だ。だが、僕は別の道を選ぶ。

投資の世界では「続けること」が何より大事だ。
続けるためには、精神的にも資金的にも持続可能な方法を選ぶ必要がある。僕にとって、それが現物取引なのだ。


■ これからの方針

これからは、現物取引でじっくりと資産を育てる。
銘柄選びも、日々の取引も、焦らず、欲張らず、堅実に。テーマ株や成長株を中心に、中長期の視点で持つ。
「明日いくらになるか」ではなく、「3年後、5年後どうなっているか」を意識する。
これこそが、僕の性格に合った投資スタイルだと確信している。


■ 結論

信用取引はもうしない。
理由はシンプルだ。僕には向いていないから。
怖いと感じる取引を無理に続ける必要はない。
現物一本で、自分のペースで歩いていく。それが、僕が投資の世界で生き残るための選択だ。

この経験を通して学んだのは、「自分の弱点を認め、それを避ける戦略をとること」もまた、投資の重要なスキルだということだ。

追記

昨日からの損益は約マイナス12万円。加えて、日本株をすべて精算してしまうというミスを犯した。信用と現物を混同し、意図しない取引でポジションを手放すことになったのだ。
その穴埋めのため、銀行から10万円を追加。こうした場当たり的な行動が繰り返され、冷静な判断を欠く原因になっていた。

板の急な動きに翻弄され、計画性を失う――信用取引の怖さは損失額以上に、自分の行動がコントロール不能になることだと痛感した。
これからは現物一本に絞り、落ち着いて資産を育てていく。

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